Saku (Vol.4)

ROAD TO DEBUT

ROAD TO DEBUT

遠くて近い! 近くて遠い!デビューへの道のり
新人アーティストに聞く“グローイングアップ物語”

Interview:Saku

4月29日、ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズから1st Single「START ME UP」をリリースし、メジャーレーベルからのデビューを飾ることとなった新人アーティストSaku。“ソニトレ”受講生なら、「きっといつかは…」と誰もが憧れるメジャーデビューという夢をかなえた彼女が、デビューまでの道のりについて語ってくれました。


第4回 FIND OUT!

 

―レコーディングについて教えてください。ライブとレコーディングでは違いますか?

「ライブはレコーディングのように、レコーディングはライブのように」とスピッツの草野マサムネさんが仰ってたんですが、まさにその通りだなと思いました。ライブではお客さんとのやりとりも含めて、その空気感で自然と気持ちが高まりますが、レコーディングはマイクだけが目の前にあって、誰もいないところで、ひとりだけでライブのように気持ちを盛り上げていかないといけない、それが結構むずかしいことなんです。

―アルバムのレコーディングはちょっと変わったやり方のようですね?

ガラス張りのスタジオでのレコーディングはあんまり得意ではなくて、いつもプロデューサーの野村雄一郎さんのご自宅でレコーディングをしています。いわゆるハウスレコーディングというやつです。 同じ部屋の中の、すぐ近いところで歌いながら、ガラス越しではなく直にやりとりもできて、いい雰囲気の中でレコーディングできるので、ヴォーカルプロデュースという面でもすごいよく見てもらえたという実感があります。

―レコーディングの経験から自分の声に対して何か気づいたことはありますか、また、ヴォーカル力の磨き方はどんなふうにしていますか?

昔は練習でもほかの人に録音してもらっていましたが、自分で録音するのがいいと思います。 人に録ってもらったときは、「いいのできたな」程度の印象だったのですが、自分で録音すると、歌えていない箇所に気づくことが多くなって。大学生になった頃から、オリジナル曲のアレンジなども自分でするようになって、いろんな音に敏感になったんです。そういうのもあって、自分の声についても、良くも悪くもいろいろな発見がありました。早いうちから、自分で録音して自分で聞きなおすっていう作業をすることを、もっとやってたおいたほうがよかったと思っています。 前は録音する機材も、ボイスメモなどの簡易的なものでやっていましたが、今はスマホだけで、ヴォーカルだけとか、ギターだけとか録音できるアプリもあるので、そういうものをとても活用しています。 例えば、ヴォーカルを録った時に、歌えなかったところだけを録り直したり、AメロBメロをバラバラに録って繋ぎ合せて、全体のヴォーカル見本みたいなものをつくって練習したり。いつも実践しています。

―もう少し具体的な活用法も教えてください

「ガレージバンド」(iOSの楽曲制作、録音ソフト)では、録音した音に対する波形がでてくるんです。PCソフトにもありますが、iphoneでも使えます。これを使うと、自分の耳での判断以外に、波形で見て、息が弱いところなどが明白にわかったりするんです。今回のアルバムも、こういったアプリで自分でデモをつくってから、アレンジャーさんに仕上げてもらったりもしています。

Saku

―歌う時に、自分らしさを出す工夫などはありますか? アルバムには随所に、声の表現に特徴的な箇所が多いようでしたが、そのあたりの思いなどがありましたら教えてください。

昔は、うまく歌えるということを重視していたのですが、今は、「らしさ」というのを重視するようにしています。高校生までの歌い方は、普通の声で普通の歌い方で歌っていたと思うんですが、そうではなくて、もっと自分らしさというものを追求したいと思っています。 今回のアルバムのレコーディング中も、プロデューサーの野村さんから、随所で「”萌え”の声を使いましょう」といったディレクションを受けながら進めてきました。

―自分の声を研究するということでしょうか

そうです。声づくりについては、自分の歌い方を確立させて、Sakuという声をつくることを目指してやってきました。表現するということは、うまく歌えることよりも、声の確立のほうが大切なことだと気付いて。自分の声に向き合ってその良さに気付く。そっちのほうが、むしろいちばん大切なことだと思っているので、これからは「萌え声」「ハスキー」というのをキーワードに、うまくSaku声をつくっていきたいと思っています。

―これからレッスンを始めてみようとする人たちへのアドバイス、応援のひとことをお願いします。

中学高校の頃からいろいろと音楽活動を始めてきましたが、振り返ってみれば、デビューするとか、アーティストになる、そういうことを志す上で最も大事なのは、「行動」かなって思います。ほんとうに自分でもいろいろな行動をしてきたなって思います。路上ライブを自分でやってみるとか、ライブハウスに応募してみるとか、タワレコで働くとか、自分の意志を持って、こういうことをやりたいっていうのを、失敗してもいいから、どんどんトライする。とりあえずやってみてダメだったら、計画変更して進む。好きなことをまずやってみるというのが、いちばんいいんじゃないかと思います。そうするうちに、いろんなことやいろんな人に出会えるんだと思います。出会う機会をつくるのも大切なことだと思います。 それから、自分の声、声質と向き合うことも大切です。うまくなるいというよりも、自分の声質だったら、どういうふうに見られるのが一番いいだろうかと考えることじゃないでしょうか。 たとえば、私は私がマライアキャリーになれるなんて思ってもないし、思っていたら、まず、そこが誤解じゃないですか(笑)。そこが大切なポイントで、自分にできることとできないことを判断するというのが大事だと思います。できないことは、わたし、どんどん切り捨ててますもん(笑)! 捨てる勇気を持って、どんどん進んでください!


SUMMARY

分解して組み立てる、自分のベストレコーディングを見本にする

自分で録音することで、それまで気づかなかったことを発見する。手軽な音楽ソフトでできる分解組み立てレコーディングで、もっと上を目指す。

自分の声を見つけて、確立させる!

うまく歌えるかどうかより、自分の声に向き合って自分らしさを探す。

捨てる勇気も成長のエンジン

できることととできないことを判断するのも大切。できることに全力で向かうために、そうでないものは切り捨てるのも大事!


 

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Release

Saku

1ST SINGLE

「START ME UP」

(映画「ビリギャル」劇中歌)

2015.4.29 Release
AICL-2862
¥1,080 w/tax - incl. 3 tracks –
Sony Music Associated Records

Profile

Profile 横浜出身の22歳。音楽の聖地である渋谷タワーレコードで働く”リアル看板娘”として話題のミュージシャン。 2014 年2 月にリリースした 1stミニアルバム『Bed Room e.p.』はタワーレコード渋谷店WEEKLY J-INDIES チャート初登場1 位、 7 月にリリースした2ndミニアルバム『ZOMBIE MORNING e.p.』は同チャート初登場2位、オリコンインディーズ週間ランキングでも18位を記録するなど、新人としては異例のセールス を記録。 UK/US indie rock、渋谷系、Swedish pop、Elepop などに影響を受けたサウンドに独特な歌詞の世界観。 甘くハスキーな歌声も人気。 バンド形式のライブも好評で、大阪「MINAMI WHEEL 2014」に続き、2014年12月31日、年末最大の音楽フェス ROCKIN’ON PRESENTS「COUNTDOWN JAPAN 14/15」@幕張メッセに出演を果たした。
Saku HP : http://sakumusic39.com
Saku Instagram : http://instagram.com/sakumusic39/
Saku Official Twitter : https://twitter.com/@OfficialSaku/

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