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ROAD TO DEBUT

遠くて近い!　近くて遠い！
先輩アーティストに聞いたデビューへの道のり

Iris (アイリス)の巻

マ レーシアで生まれ育ったIris（アイリス）。歌手・女優として、2014年のアジア最大級の映画祭・APFFに参加。そこで、現マネジメント会社に再ス カウトされて、活動の場を日本に移すべく、2015年に日本に移住。9等身の圧倒的なスタイルの良さと、透き通る歌声を武器にして、2016年4月、コー セー「雪肌粋 ホワイト洗顔クリーム」のTVCMに出演。
そのタイアップソングで日本メジャーデビューを果たした。母国語のマレーシア語はもちろん、北京語・福建語・広東語・英語など、多言語を使いこなし、現在 習得中の日本語を併せて、六カ国語でコミュニケーションができるグローバルな存在のIris。日本人アーティストとは少し違った側面も見え隠れする Road to Debutインタビューを、全3回に分けてUTA-PLAレッスン生にお届けします！　それでは、まず第1回スタート！

第2回　言葉にとって発音はとっても大切！
でも歌い方はその人の風味（!?）でもあると思う！

－六言語話せるIrisは、たくさんの違った言葉で歌を歌うことができると思います。そんなとき、どんなことに気をつけて歌うようにしていますか？　日本語しか話せない日本人にとっては、ほかの国の言葉で歌うことは苦手に思う人が多いと思います。Irisがアドバイスできることを教えてください。

☆ Iris（ア イリス）（以下I） 一番大事なのは発音です。英語でも、中国語でも、発音がすごく大事だと思います。日本語は硬い発音という印象が強いです。逆に、英語や中国語は、やわらかい発音の印象があります。英語や中国語で歌う時と日本語で歌う時は、意識して発音を変えるように気を付けています。やわらかさ、硬さ、抑揚など、言葉全体の印象がそれぞれ違いますので、その言葉ならではの発音になるように心がけています。
例えば、日本語が硬いというのは、一音一音が別々で、他の言語に比べて途切れる印象があるということです。そうすることで日本語らしく聞こえます。逆に英語や中国語は、音と音が繋がって言葉が流れるようにすることで、その言葉らしく聞こえます。
私にとっての日本語は難しいですが、そうやって一音一音を分けて日本語らしくなるように心がけています。日本人の方でしたら、逆に音が流れるように繋げるように心がけることで英語らしく中国語らしく歌うことができると思います。発音がうまくなるためには、やっぱり、まずその言葉をたくさん聞くことです。そしてできればたくさん真似することですね。それがいちばん早いと思います。

－アジア（日本以外の）では、歌い方や発音・発声について日本と違った解釈があるようなことも聞きましたが、どういうことなのでしょう？

☆I 　アジアでは、発音や歌い方もひとつの個性だという解釈が普通です。日本のレコーディングのように細部までチェックして仕上げるような感覚は少ないです。私の感性としても、発音や発声、歌い方、ピッチなども含めて、その人の、そのアーティストの風味（!!）として、それが魅力のひとつだとも思うところがあります。風味という言葉を使うと、食べ物に対する表現みたいですが、ほんとうにその人の歌を味わうように、いろんな風味を人それぞれに気に入って、ファンになる。そういう考え方もあっていいと思っています。

－そんなIrisが好きな、風味が(!?)がいいアーティストはどんなアーティストですか？

☆I　風味(!?)があって個性的だと思うアーティストは、 フェイ・ウォン、 玉置浩二、テイラー・スイフト です。玉置さんは、香港のアーティストがカバーしている曲もたくさんあって、アコースティックな伴奏で歌った曲などがとくに好きです。歌い方が味わい深くて好きですね。

－歌のレッスンはどんなことをしていましたか？

☆I　マレーシアでは、ほとんど基礎的なレッスンはしていませんでした。課題曲をうまく歌えること、それを中心にレッスンしていました。日本以外のアジアではそれが一般的な傾向に思えます。日本へ来てから本格的なボイトレをするようになって、立ち方、発声練習、腹式呼吸などを学んで、それまで喉だけで歌っていたのを、呼吸を学び直してお腹から歌うことができるようになりました。ファルセットと地声の間のミックスボイスも教えてもらいました。まだマスターしきれていませんが、声の使い方の幅が広がりました。
一番大事なのは、ウォーミングアップをきちんとすること、リラックスすることだと教わって、あらためてリラックスすることの難しさを感じています。練習を始めるときや本番前には、頭からつま先までのウォーミングアップやストレッチをして、深呼吸をして、首と肩をリラックスさせることがとても大事だと思っています。

－歌うためや美容のためにしている毎朝の習慣などはありますか？

☆I　朝は時間をかけてゆっくり体を起しています。それから、お水をたくさん飲むようにしています。できるときには、マレーシアのママに教えてもらったスペシャルドリンクを自分でつくって飲むようにしています。それは、きれいに洗った容器に、はちみつとお酢を混ぜて、そこに切ったレモンをたくさん入れて、日の当らないところに一週間くらい置いておくんです。飲むときにお水とそのレモンを入れて飲むんですが、お通じもよくなって、体も軽くなるし、美容にいいと思って続けています。喉にもいいような気がしますよ。
これはアジアらしい習慣かもしれませんね。

（第2回終了）