ROAD TO DEBUT
遠くて近い! 近くて遠い!デビューへの道のり
先輩アーティストに聞く“あの頃の私がやっていたこと”
Interview:JASMINE
2009年12月、1stシングル「sad to say」にて、レコチョク着うたフル(R)週間ランキング初登場1位など、期待の新人としてデビューを飾ったJASMINE。その後、11枚のシングルとベストアルバム『PURE LOVE BEST』を含め計4枚のアルバムをリリースし、日本におけるR&B系の代表的女性シンガーのひとりとして、多くのファンを魅了し続けている。 そんなJASMINEが、小さい頃から抱いていた“歌手になる夢“を実現させるまでにやっていたこと、自らのゴスペルクワイアの経験から学んだこと、独自につくりあげていった練習法、カラオケ難易度の高いJASMINEの代表曲の攻略法などを語ってくれました! 「もっと思い通りに歌いたい!」ソニトレ受講生のみなさんの、ためになるスペシャルインタビューを全4回に分けてお届けします! それでは、まず第1回スタート!
第1回 Dreamin’
-小さい頃、歌を歌い始めたきっかけは?
☆両親とも若い頃にバンドをやっていたみたいで、いつも楽器を弾いているような音楽ファミリーの中で育ちました。母親はピアノの先生でもあり、家でレッスンをやっていたので、いつも家には音楽が流れていました。ただ、両親が楽器を演奏できることが当たり前という感覚の人達だったので、なんとなくそれに対する反抗心みたいなものがあって、私は楽器をやろうとしませんでした。それでも、この家族の中にいて、何も音楽に関わらないでいることはできないなと感じる部分も多々あって、楽器をやらない代わりに、歌はよく歌っていました。 家族でいるためには、それが必要なことみたいな感じで(笑)。歌を歌うことが生活の一部でしたね。
-どんな歌を歌っていましたか?
☆両親に教えてもらった洋楽だったり、当時流行っていたSPEEDさんの曲だったり、何でも聴いては歌っていました。 当時は、音楽が好きという意識は全然なくて、歌うことがご飯食べるのと同じ感覚というか、生活習慣の一部のような感じで、ずっと歌っていました。
―-歌手になりたいと思ったのはいつ?
☆子どもの頃、将来の夢を聞かれたときに、歌うことと同じくらい絵を描くこともすごく好きだったので、どう答えるかずっと迷っていたんですが、小学校3年生の時、「漫画家になる」か「歌手になる」かで悩んだ末に、「歌手になる!」と決めたんです。その頃、漫画好きの友達が集まって絵を見せ合っているうちに、みんなが同じような絵を描くようになってきてしまって、つまらなく感じ始めたんです。別の友達で歌手になりたい女の子がいたんですけど、その子と一緒に公園で歌っているほうがずっと楽しくて。 誰かの真似じゃなく、ほんとうに自分がそのとき楽しいという気持ちだけで、明日歌う歌を相談したり歌詞を覚えたりするのが楽しくて、日が暮れて帰らなければいけない時間までそうやってずっと大きな声で歌っていられることが純粋に楽しかったんです。公園のブランコに乗りながら、友達といっしょに大合唱して「絶対、歌手になろうね!」って約束しあって。その頃から「歌手になる!」と決めていました。
-そのときから、歌手になりたい気持ちをずっと貫き続けたのですか?
☆そうですね~。なんか、歌手になると決めた時から、自分が強くなれた気がしたんです。だから、ますますその思いが強くなったのかもしれません。それまでは、人見知りで、いつも母親の後ろに隠れているような子どもで、勉強も運動も苦手で、自信がなくて、遊びでもボールも怖く感じたし、公園で走り回っているお兄ちゃんたちも怖く感じていました。いつもその場から消えたいとか、誰にもかまってほしくないとか、そんなふうに思ってて。 それが、自分に夢ができてから、急に強くなったように感じ始めたんです。どんなに嫌なことがあっても、「大丈夫、私には夢があるから…」「大丈夫、私にはやりたいことがあるから…」と思えるようになりました。急に大きな声で笑えるようになれて、急にいろいろなことが怖くなくなったんです。“夢に向き合う心”が自分を支えてくれている、そんな実感がありました。だから、そういう意味でも、「歌手になりたい」という夢自体に、とても感謝しています。夢が私を助けてくれていたんだと思います。
-自分の好きな音楽や曲は、どうやって見つけていったのでしょう?
☆音楽を意識的に聴き始めたのは、小学校6年生の頃でした。姉に教えてもらって、初めて洋楽を聴いたとき、その音楽の“凄さ”に相当驚きました。ブリトニー・スピアーズやバックストリート・ボーイズなどの、アメリカのポップスのCDをかけたときに、スピーカーから出てくるその音の迫力に圧倒されたのをよく覚えています。「これが音楽なのか!」と思いました。それまで、なんとなく聴いていたものとは違って、「音楽」としての存在感がものすごく厚みをもって自分に迫ってきたように感じました。音の幅広さや奥深さとか、音の「色」みたいなものも見えるような気がして。そう感じてからは、音に対する様々な意識が急激に高まり初めて、眼が覚めたような思いで音楽と接し始めました。聴けば聴くほど、音楽をもっと知りたいという気持ちが高まって、毎日毎日学校帰りにCDショップに通って、店の試聴機に入っている洋楽を隅から隅まで全部聞いたりして。CDを買ってもらって、新しい音楽を聴くのをいつも楽しみにしていました。これが好き、あれが好き、と自分が何に反応するのかということを、自分で探して見つけることもおもしろかったです。最初は姉の影響もありましたが、自分の好みはまたそれとは違うということもわかってきて、自分がブラックミュージック系のものが好きなんだと気づいてからは、その方向性をどんどん突き詰めていきました。 その頃に、ゴスペルに出会ったんです…。(次回へ続く)
SUMMARY
自分の“楽しい”気持ちを大切にして、夢を選択する!!
純粋な“楽しい”意識に敏感になって、そこに従えば、進む道は自然に決まってくる。
「歌手になる夢」こそが、自分を支えてくれる希望になる
シャイな自分の弱さを、夢を持つことで克服する。夢への感謝の気持ちが夢の実現を助けてくれる!
自分の反応を自分で確かめて、自分の“好き”の精度を高める!
何が好きなのか、数多く接することで、自分の感性や感覚を知っていくのが成長の第一歩。